2017年7月8日土曜日

【零細T-shirtブランドがオリジナルネックレスをつくる、とは】

いつも熊本発インディーズT-shirtブランド【DARGO】のブログをご覧いただきありがとうございます。


前回のブログでもお話した通り、今回製作したオリジナルシルバーアイテム2種は岡山から熊本へ移住してきた彫金師・岡崎氏がいなければ実現できないものでした。


正確にどちらの提案で今回のコラボレーションが実現できたのかは覚えていませんが、岡崎氏は高い技術力を持っている割りに結構フランクな感じというか、『おっ、作ってみようぜ~』なんて軽いスタンスでいてくれたので企画から開発、そして販売まで意外とトントン拍子で進みました。


彼は20代前半の時、シルバーやゴールドを彫って加工する「彫金」という技術で熊本市の島田美術館に展示されるなど、熊本で活躍する若手彫金師としてピックアップされています。で、おそらく、その後は熊本の20代で県内の美術館に自作の彫金作品が展示された者はいないはず…。


ファッション的側面からの需要が多いジュエリー作品が美術館に評価されて展示されると考えると、改めて凄いというか、彼自身よく熊本に留まっているなと思うレベルです。


なにわともあれ、ひょんなことから同じ平成生まれの彼と【ブランド × 彫金師】としてのコラボレーションが始まりました。


まず、お互いで約束したことは「折角、一からオリジナルで製作するのだから流行りやトレンドに乗っていないモノを製作しよう」ということでした。


ここ2~3年、海外から仕入れたインディアン系、ナバホ系ジュエリー、もしくはそれら本物を各店舗でサンプリングしたレプリカが最近はアクセサリーのトレンドを席巻しているように感じます。これはこれで求めているお客様を満足させる手段なので特に悪いわけでなく、むしろやり方としては妥当。


トレンド = 気分なので、市場の気分に合わせてそういったモノを用意して供給するのは一般的な販売方法としては正解でしょう。
そもそもアクセサリーなんて身につけなくても死ぬわけでは無いので、付けないなら付けないでいいじゃないですか。生活必需品ではなく、そんな嗜好品をこの不況ご時世に売ってメシを喰うならトレンドに乗っかるのは大大大正解。


が、ここで僕が疑問に思うのは今それらを販売しているお店やスタッフは「3年後、5年後、10年後も同じものを本当に良いとオススメできるのか」ということでした。


セレクトショップなどが分かりやすい例ですが、その瞬間は「イイですよ~」とお客様にオススメしますが、2~3年後には同じモノはおろか、同じような類似品さえ店頭に無い場合があります。


それはなぜか。そりゃもう、流行りのものだから勧めているんです。
売れる時にバンバン売るのがモノ売りの常套手段。数年後に違うジャンルのアクセサリーをオススメすることなんてザラです。


トレンドの渦中でもカルチャーから産まれた1つのプロダクトとしての魅力を真摯に伝えている一部のセレクトショップを除くと、現状はそんなものなんです。


だって商品を仕入れる展示会にいけばバイヤーとメーカーがいつも話すのは「カッコいいかどうか」ではなく「売れそうか売れなさそうか」なんですから。現場ではそういう会話をすることが正義なので仕方ありませんが。


こんなこと言う業界の人もあまりいませんし言う必要もないでしょうが、DARGOは小さなブランドですから、そんな裏事情も踏まえた提案をしてみたかったんです。


流行りを手玉に取り、売り手側より明らかに様々な情報が少ない人に何となく購入してもらう方法よりも、最終的なプロダクトディテール(商品の見た目)とベネフィット(顧客が商品から得られるメリット)だけで勝負したかった。


生意気ですが、現代の正攻法とは違う、実験的なモノづくりと売り方を選択しつつ、求めてもらえるようなモノを提案することがDARGO(=熊本地方の方言で"とても")のやり方だと考えました。


そうすることで、ようやくウチみたいな小さなT-shirtブランドを気にかけてくれる目の肥えたお客様を満足させることができるだろうし、ネット革命によってオンラインストアと実店舗が同質化したことで「いつでも似たようなものが見れて、いつでも同じようなモノが買える世の中の現状」に、ほんの僅かでも横槍を入れたかったんです。


そんな中で産声を上げたのが”HAVE A NICE DAY” Traffic Silver Necklaceでした。










元々、アメリカにはこういったひし形の黄色い道路標識が至る所に存在しています。





ポジティブなメッセージを伝えるためにネックレスを身につけたユーザー以外にも "お知らせ" するかのよう、アメリカの道路標識をイメージした形状に仕上げました。


また、ネックレストップのサイジングも 横1.6㎝×縦2.8㎝ とコンパクトな設計にすることで、首元にとてもスマートな印象を与えてくれます。そしてチェーンも45㎝サイズを採用しているのでTシャツのプリント部分に重ならず、お互いのイメージが薄まらないように、とにかく細かい部分まで計算してつくられています。






さらにトップは長年愛用したかのようなヴィンテージ・フィニッシュ(燻し)加工を施すことで、光沢のある無垢のシルバーチェーンとのコントラストを楽しんでいただけるようにしました。





ケースもよかっちゃんが付いてきます。




そもそも「どんなT-shirtとも相性の良いネックレス」というコンセプトで製作に臨んでいますから、夏のT-shirtスタイルともちろんドンズバで合いますし、ちょっと気が早いですが冬の丸首セーターとかに合わせても目立ってくれてとても映えると思います。オフホワイトやブラックのセーターなど良いですね。


というわけで、物凄くこだわって製作したおかげでトレンドや時間の流れに飲まれることの無い、定番のアイテムとしてずっと愛用できるネックレスが完成しました。


このブログをご覧の皆さんには僕らの強いこだわりとは裏腹に、普段使いで気軽に使用していただけると嬉しいですね。
素朴になりがちなサマースタイルをシルバーアイテムで格上げしつつ、この夏をしっかりとエンジョイしてください!



【DARGO × Hajime Okazaki】
"HAVE A NICE DAY"
Traffic Silver Necklace

top & chain all silver
made in Japan, design by DARGO
price:13000yen + TAX
ONLINE STORE (CLICK!!)



DARGO "RATS" Narimatsu 
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【DARGO John Bull Studio】
熊本県熊本市東区下南部3丁目10-26
ジョンブルアンティーク内
OPEN / 11:00~18:00
定休日/毎週火曜日

熊本市下南部にあるジョンブルアンティーク内にてショールーム兼工房を構えて作業中です。
親切なスタッフさんがお出迎えされますので、どうぞお気軽にご来店ください。



【OFFICIAL PAGE】
https://dargojapan.shopinfo.jp/

【ONLINE STORE】

・1点1点、手刷りでTシャツにプリントするということ

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・DARGO

・ディレクター(Narimatsu "RATS" )

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【DARGO Hand Screen Printed T-shirt】
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Inspired by U.S Culture,  Roots in California,
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OFFICIAL HP:https://dargojapan.shopinfo.jp/
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